紳士の装いについて

服や振る舞い、その他諸々についてのアレコレ

【ABOUT DRESS】ドレスについて #1

ドレススタイルに強い某セレクトショップに勤める私は、接客にするにあたって、かなりドレスの勉強をした。もちろん誰でも知っているようなことから、基本的なルールと、かっこよく着こなすためのチップををまとめておきたいと思うので、ぜひ参考にして欲しい。

 

【1番下のボタンは開ける】

 

スーツは「基本的に」どんな場合も1番下のボタンは開ける。これは、座った際にシワが寄ってしまわないためだ。と、言われているが、これは後から付けた理由。そもそも座る時はすべてのボタンの外すのが紳士の振る舞いなのだ。

では、なぜなのか?時は遡って、1901年、サクス=コバーグ・アンド・ゴーダ朝のイングランド。当時の王はエドワード7世

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この頃から徐々にスーツは浸透していたが、彼は食べ過ぎて苦しくなる度にスーツの1番下のボタンを外していたのだ。そこに敬意を示して、彼の部下たちがボタンを外すようになったのが始まりというわけ。

参照ビデオ: https://youtu.be/cc04mVft7YI

 

ところで、ビジネスマンには適応しないが、スーツの1番下をあえて掛ける着こなしもある。1980年代に流行ったスタイルだ。故 J・F・ケネディ大統領はいつだってブルックスブラザーズのフィッツジェラルドというスーツ(ちなみにFitzgerald というのは彼のミドルネーム)のボタンを1番下まで留めて着用していた。

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演説の時に激しいジェスチャーをすることで有名だった彼は、テレビなどで放送される際にシャツが見えてしまうのを嫌ったそう。そのため、ボタンを下まで留める前提でスーツをオーダーしていたのだとか。日本においてはあまり見かけないスタイルだけれど、未だに彼を尊敬している人の多いアメリカにおいてはこのスタイルをする人も多いそう。彼ほど有名で、かつ尊敬に値する人物だと、スタイルだって作り出せてしまうらしい。が、基本的にはNG。

今の日本においては、スーツの1番下のボタンは外すのが良さそうだ。