【WHAT TO BUY】HermesのポケットTシャツ
気付けばもう春だ。今年はコロナウイルスでバタバタしているが、だからといって夏は来るし、家から出ないからといっておしゃれを諦めてはいけない。夏、とっておきのTシャツはこれ。
HermesのポケットTだ。このアイテムはHermesが永遠に定番として出し続けているアイテムで、一度袖を通せばなぜかすぐに理解できる。が、そんなチャンス、なかなかない。
このTシャツ、40,000円以上するのだ。正直に申し上げて、ただの無地のTシャツにそんな額を払うなんて正気じゃない。けれども、あえて今回はこれをオススメしたい。
まずネックだ。首回りは普通のTシャツと変わりがないように見える。だが、なぜか収まりがいい。クレープジャージー(撚りの強い糸を使用した織物素材)だからか?リブの縮率が絶妙だからか?正確になぜとは言えないが、普通なのに普通じゃない良さがある。
身幅はゆったり。Tシャツ一枚で着てもサマになる。そして洗ってもヨレない。細い糸、強撚、それがエルメスである必要はどこにもないけれど、あえてエルメスで買う。そんな選択はいかがだろう。
エルメス に心酔する私としては、エルメスのアパレルには袖を通さないとわからない良さがあると思っている。
今年は例年ほど服を買わないだろうから、こんなアイテムに手を出してみて欲しい。ちなみに私は174cm、59kgでサイズはS。大袈裟でない、気持ちゆったりのサイズ感で着ている。
【WHAT TO BUY】Halison のロングホーズ
ロングホーズというのは、普段スーツを着ない人には馴染みがないかもしれないが、男としてのレベルを一つ上げてくれるマストアイテムだと思っている。
今回ご紹介したいのはHalison(ハリソン)のホーズだ。
紳士たるもの、スーツの際には首から上と手首から先以外の素肌が見えないというのが基本の装いである(無論、例外はあるが)。
無印良品やユニクロのリブソックスももちろん履き心地に問題はないのだが、いかんせん短い。脹脛の真ん中くらいまでしか丈がない。そして、落ちてきてしまう。
この光沢感のある高級エジプト綿使用した、最もオーソドックスなドレスソックスに、そんな心配は一切いらない。膝下くらいまでの丈があり、脚部から足の甲までリブ編みで適度なフィット性があり、ふくらはぎを締め付けすぎないよう段階的に着圧を調整されていて、過度に締め付けられることもない。素晴らしい履き心地だ。
もちろん、tie your tieなど、ソックス一組で1万円を超えてくるようなブランドには敵わないが、これで十分だと思わせてくれる良さがある。そしてなにより、特筆すべきはその価格と買いやすさ。amazonで¥1,396だ。
僕は基本的にソックスはインビジブルかホーズしか履かないので、基本的にいつだってこれを履いている。もしあなたがユニクロのソックスで満足しているなら、ぜひこちらをオススメしたい。決してずり落ちてこないロングホーズ、ワードローブの端っこに2、3本足すだけで、あのソックスを直すストレスから解消されるはずだ。
【ABOUT DRESS】ドレスについて #1
ドレススタイルに強い某セレクトショップに勤める私は、接客にするにあたって、かなりドレスの勉強をした。もちろん誰でも知っているようなことから、基本的なルールと、かっこよく着こなすためのチップををまとめておきたいと思うので、ぜひ参考にして欲しい。
【1番下のボタンは開ける】
スーツは「基本的に」どんな場合も1番下のボタンは開ける。これは、座った際にシワが寄ってしまわないためだ。と、言われているが、これは後から付けた理由。そもそも座る時はすべてのボタンの外すのが紳士の振る舞いなのだ。
では、なぜなのか?時は遡って、1901年、サクス=コバーグ・アンド・ゴーダ朝のイングランド。当時の王はエドワード7世。
この頃から徐々にスーツは浸透していたが、彼は食べ過ぎて苦しくなる度にスーツの1番下のボタンを外していたのだ。そこに敬意を示して、彼の部下たちがボタンを外すようになったのが始まりというわけ。
参照ビデオ: https://youtu.be/cc04mVft7YI
ところで、ビジネスマンには適応しないが、スーツの1番下をあえて掛ける着こなしもある。1980年代に流行ったスタイルだ。故 J・F・ケネディ大統領はいつだってブルックスブラザーズのフィッツジェラルドというスーツ(ちなみにFitzgerald というのは彼のミドルネーム)のボタンを1番下まで留めて着用していた。
演説の時に激しいジェスチャーをすることで有名だった彼は、テレビなどで放送される際にシャツが見えてしまうのを嫌ったそう。そのため、ボタンを下まで留める前提でスーツをオーダーしていたのだとか。日本においてはあまり見かけないスタイルだけれど、未だに彼を尊敬している人の多いアメリカにおいてはこのスタイルをする人も多いそう。彼ほど有名で、かつ尊敬に値する人物だと、スタイルだって作り出せてしまうらしい。が、基本的にはNG。
今の日本においては、スーツの1番下のボタンは外すのが良さそうだ。
【WHAT TO BUY】Brooks Brothers パックT
Tシャツなんてありふれているし、どのブランドも作っている。幾多のブランドの中で何を選ぶか、というのはセンスが問われる。
僕がいつも人に聞かれた際にオススメするのは、ブルックスブラザーズのパックTだ。かれこれ4パック目。下着は清潔感が大切なのでこまめに買い替える。5千円程度というプライスもちょうど良く、それでいてスーピマコットンを使用しており、肌触りは抜群。下着として着ているから、僕はそれ以上を求めない。乳首の色素が薄い僕みたいな人なら一枚で着れると思うけれど、そもそも厚さは足りないので、あまりお勧めはしない。スーピマコットン、柔らかい素材なのでアイロン掛けも推奨されるので、それがめんどくさい人にも向いていない。
ところで、僕はスーツを着ることが多いのだけれど、ドレスなスタイリングをする際には徹底的にルールを追求したい。当然首から上以外肌が見えてはいけないし、下着はもちろん、白のカットソーに限るのだ。でも白のカットソーならなんでもいいかと言われたらそういうわけではない。どんなにいいスーツを着ていても、そのカットソーがUNIQLOだったら幻滅してしまう。プラダではなくブルックスブラザーズというのもちょうどいいのだ。
かといって、常にネクタイを締めているわけでもない。シャツの第1ボタンを空けて着ている時もある。そんな時、このカットソーの襟の開き具合は申し分なく絶妙なのだ。
もちろん、プレゼントにも持ってこいだ。
【WHAT TO BUY】Anatomica Marilyn
はじめての女性向けの紹介(もちろん男性も是非)。
今回紹介するのはANATOMICAのMarilynシリーズ。比較を交えながら紹介したい。
上がMarylin I、下がMarylin II。
両方とも、かのマリリンモンローが履いていたデニムのシルエットにソースを求めて作られている。両方とも、お尻をすごく綺麗に見せてくれるので、平尻の日本人ほど試すべきデニム達だ。
Iに比べて IIの方が股上が浅く、緩めのテーパードが効いている。僕はMarilyn IIしか持っていたことがないけれど、脱ワークの「おしゃれな」デニムだ。ちなみにMarilyn Iはよりゆったりしている。履いていてすごく楽なデニムだそう。
アナトミカ に行くとサイズ展開23-30で用意してあり、若いメンズなら履ける人も多いだろう。
程よく鍛えられたお尻はその人をよりヘルシー、セクシーに魅せる。でも私たちは忙しい現代社会で生きている。セレブリティでない限り、そんな時間もあまり取れない。そんな時は少しいいデニムで誤魔化してしまうのも1つの手ではないだろうか?
【WHAT TO BUY】Crockett & Jones Cavendish
たまにオシャレがしたくなる。そんな時には、Crockett & JonesのCavendish なんていかがだろうか。
カジュアルはもちろん、ドレス、ジャケパンスタイルまで対応できる万能選手。僕はそう思っている。
デニムに合わせてももちろんオシャレだし、ドレッシーな日にはくぼんだサイドからソックスをちらつかせるなんて粋じゃないか?その色をマフラーやチーフで拾ったりなんかしたら、一瞬でジェントルマンだ。ちなみに、トゥモローでもアローズでもビームスでもシップスでも置いてる数少ないドレスシューズではなかろうか。もちろんそれは、その佇まいのエレガントさからだろう。
Cavendish と一言で言えど、1~3まである。オススメはもちろん3。ラストの形も様々だけど、日本人なら375ラストが1番合うんじゃないだろうか。ちなみに375ラストというのは、キャベンディッシュでもともと使われていた325をウエストあたりからヒールカップにかけて自然に小さくしたもので、日本人のためのモデルといっても過言ではない。
だが、万能選手だのドレスだのエレガントだの言いつつもローファーの語源は「怠け者」というのが本当のところ。シューレースがないことから転じて、紐なしのモカシンを指す言葉になった。
冬、太陽が出ている時間は短い。ローファーをサクッと履いて出かけたい。
【WHAT TO BUY】comme des garçons shirt forever のポプリンシャツ
いい男はいつも清潔な白いシャツを着る。そのブランドが、ギャップを孕んでいるただそれだけで、なんだか色気が出るんじゃないだろうか。僕はそう思っている。
今回紹介するのは、comme des garçons shirtのforeverラインから出ているポプリンシャツ。世の中には幾千ものシャツがあるけれど、このシャツはカジュアルシャツの1つの完成系だと思っている。どこを取ってもバランスが取れていて、クラシックなのにモダンであり、着心地が良い。誰が着てもちゃんと似合うだろうと思う。
白シャツというのは、数持っておいた方がいい。ただ、この時期にセーターと重ねて着るのであれば、やはりこれをオススメしたい。小襟で、アームも細めだが、肩のいせ込みが効いており動きづらさはない。ボディはクラシックなフィット。タックインしてもタックアウトしてもカッコいいのだ。
最近、服の作り方をずっと勉強していてわかったけれど、これはパタンナーの実力だ。寸法をいくら指定しても、最後はパタンナーの癖が出る。このバランス感に仕上げられているのはやはり、「コムデギャルソンだから」というほかない。僕が人生のマストバイだと思っているこのシャツ、是非一度、着てみてほしい。